心の悩みのある人の 憩いと相談の場
関町ケア・ネットワーク
現在は、存在していません

病院のケースワーカー、作業療法士
共同作業所の職員
患者会の人
ロック・ミュージシャン
いろいろな人たちがあなたの悩みに
耳を傾けてくれます

また、毎日12時から20時まで
憩いの場・相談の場所として
部屋でくつろげます

電話相談は、無料
部屋の利用料は
1ケ月 1000円
1回 200円


「関町ケアネットワーク」が出来た経緯

「街ニュース」27号(1994年5月10日発行)


5月の連休のさなかに、Yさんが自らの手で尊い命を断たれました。『街』の関係者一同は、その突然の悲報を断腸の思いで受け止めました。関町地区において精神保健にかかわってきた一員として「私たちにもっと力があったら、彼が死を選ばずに済んだのではないか!」という痛苦の念でいっぱいです。
           
Yさんの死を、彼の個人的な問題に帰しては絶対になりません。彼の死は、社会全体の問題なのです。それは「精神障害」を持った人たち が今の社会の中で置かれている厳しい状況の反映であり、地域社会の中で安心感・充実感を持って生きられないことに対する告発です。また、関町地区における地域ケア態勢の不十分さを追及する叫び声でもあります。
          
私たちはYさんの死を、私たち一人ひとりの問題としてシッカリと受け止めたいと考えます。『街』関係者一同はこのYさんの命を賭けた叫びに応えるためも、また第二・第三のYさんを出さないためにも、憩いと相談の場「関町ネットワーク」を作ることを決めました。安心して憩える場、困った時にいつでも気軽に出向ける場づくりを目指します。皆様のご支援とご協力をお願いいたします!

呼びかけ人・赤羽 隆一


「関町ケアネットワーク」オープン!

「街ニュース」第28号(1994年5月19日発行)   

「心の病」を持った人たちの憩いと相談の場・関町ケアネットワーク
オープン時間は、
電話相談は、PM6:00〜10:00
憩いの場は、PM2:00〜 9:00(月〜土)
日曜日は『街』へどうぞ!


先日、リサイクルショップ「オープンスペース街」の入口から、石神井川をはさんで10数メートルの距離にあるアパートの1室を借りる契約をしました。日当たりの良い部屋で、買ったのは電話債権だけです。それ以外の豪華ソファー、仮眠用ベッド、ステレオなどの家具は全部「街」からきました。

6畳・4畳半・キッキン・バス・トイレ付で家賃は79.000円。これだけの家賃+維持費を今後払いつづけられるのか、先を考えると不安ですが、「案ずるよりうむはやすし」。本当に必要なものだとしたら必ず集まることでしょう。

相談員は、長年、児童相談所に勤務していた臨床心理士、「いのちの電話」相談員の講習を受けている人、共同作業所の元職員、『街』のお客さんの有志、病院の元ケースワーカーなどと共に、「関町ケアネットワーク」の開設を知り、相談員としての協力を申し出てくれた数名の当事者の人たちが担当する予定です。また練馬や東京の各地で相談所を開いている民間団体との協力・連携も予定しています。   

『街』ニュース27号を読んで、賛同・共感の電話や未知の人からの相談の電話が来ています。    
                  
5/18、仮オープンに9人が参加して盛り上がりました。

  5 月 2 1 日 オ ー プ ン ! 

「関町ケアネットワーク」は、従来の『街』では不十分だった、憩いと相談の場としての機能を充実させる場づくりを目指します。

177  関町北4−6−4,若宮荘102 号室。電話3929−8680 

★5/21(土)、憩いと相談の場「関町ケアネットワーク」がオープンします。当事者が安心してすごせる場、困った時にいつでも気軽に出向ける場、健康的な側面をお互いに認め合いそれを発揮しあえる場づくりの中で、「支えあい共に生きる街」づくりに向けて更に前進していきたいと考えています。

その内容は、悩みの電話相談、ハンディを持った人たちの憩いの場などを考えています。           
会員募集中。1ケ月1口1000円。「関町ケアネットワーク」の維持費(約10万円弱)はすべて寄付金でまかなわれます。是非、会員になって下さい! 


関町ケアネットワークの相談員を務めて

府川 政人

1996年2月、新たに「オープンスペース街」(リサイクルショップ「街」及び「関町ケアネットワーク」)運営委員会が発足し、同年4月からはリサイクルショップ「街」が正式に共同作業所として認可されました。

もう一方の「関町ケアネットワーク」は、行政からの助成対象ではありませんが、心の悩みのある人の憩いと相談の場として関町地域に根付いていました。この「関町ケアネットワーク」を更に機能させるべく、運営委員が夜6時から8時まで電話相談員を務める態勢が同年5月からとられてきました。私も毎週金曜日に電話相談員として詰めるようになったものの、当初は半ば義務感からでした。やがて金曜日が来るのが待ち遠しくなるまでに、さほど時間は要しませんでした。

私にとって「関町ケアネットワーク」の魅力は、まず地域の人たちと出会えることです。

(*編者注。「地域の人たち」とは、病院や保健所のデイケアに通っている人、共同作業所に通っている人たちだけでなく、そうした施設に関わりがない、関町地域で暮らしている当事者=概算で450人ほどと想定=が気軽に行ける場として形作られ、現在でも「オープンスペース街」のメンバー以外の人たちの利用が多い)

地域に暮らす人たちと、余計な肩書き抜きに知り合い、語り合うことは、日頃病院の中で「職員」対「患者」というある種の抑圧的な関係に埋没している私にとって大変新鮮なことだったのです(*注。筆者の仕事は、デイケアの作業療法士)。
様々な個性を持つ人たちと出会い、同じ地域に暮らす者同士、本音で語り合えたことは、ある意味で私にとっての財産になっています。

さらに、地域の精神「障害」者(以下、当事者と略す)の生の声に触れることにより、私自身の立場を問われることがしばしばありました。当事者が普段どんなことに悩み、どんな思いで暮らしているのか、また差別を受けた体験などといったことは病院の中にいるだけでは知る由もないことでした。「オープンスペース街」の理念である「『障害』のある人も・ない人も支えあい、共に生きられる街づくり」を実現していくためにも、まず当事者の声から学ぶという姿勢が不可欠だと実感しました。と同時に、徹底的に当事者の側に立つ必要性も。

「関町ケアネットワーク」は、このような憩いの場である一方、地域の当事者からの電話相談を受ける場でもあります。相談内容は、他愛もない世間話や日常生活の細々としたこと、病状について、就労について、年金や生活保護など社会福祉の諸制度について等々、多岐に渡っています。
これらの相談に十分答えられているかどうか自問する毎日ですが、一人で悶々と悩むよりは、人に打ち明けるだけで気が楽になったと言ってくれる当事者もいて、何がしかの役には立っているのかと思っています。中には、電話がないと気の毒だからと、わざわざ相談内容を考え、わざと深刻な声で「サクラ」の電話をくれる当事者もいて、逆に私が励まされてしまうこともあるほどです。

何はともあれ、一度「関町ケアネットワーク」にお越しください。また心の悩みのある方は、夜6時から8時の間にお気軽に電話をかけてみてください。


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